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メールマガジン 2018年 12月号

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 春秋社 メールマガジン

          2018年 12月号【Vol.007】
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◇2018年、春秋社は創業100年を迎えました◇

■目次■
▼巻頭エッセイ:物理の話 渡仲幸利
▼新刊案内(12月刊行)
▼近刊案内(1月刊行予定)
▼重版情報
▼100周年フェア開催中!
▼webマガジン「web春秋 はるとあき」
▼編集後記


●巻頭エッセイ
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 物理の話          渡仲幸利
 第10回(完)
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 朝永振一郎のある講演によれば、ノーベル物理学賞を受賞したとき貰ったメダルの裏には、ふたりの女性が描かれていた。中央に立つヴェールを被った女性は自然の女神。横からそのヴェールを持ち上げて素顔を覗き見している女性が科学の女神。いったい、科学がしていることは、自然に対する冒涜ではないのか。メダルを手に朝永は考え込む……
 科学の方法は強引である。自然も顔をこわばらせずにいられまい。実験にしろ思考にしろ、自然を痛めつけて加工して、それを自然の素顔と呼んでいる。もちろん、知る工夫は大切で、このやりかたは正しいとされている。しかし、いくら正しくとも、だからといって、是が非でも真理は探究しなければならないものと思うべきなのかどうか……
 朝永はひとりなにを問うているのか。
 思うに、正しいとは、だれをも前進へ駆り立てる一種の傾向であり、だれにとっても正しいというのが特長の科学は、正しいという理由で、人間の知の全権者のような扱いを受けている。でも、考えれば考えるほどますます諸対象がもつれて加工もままならない下手くそな思考も、そのまま悩めるぼくたちの必死の人生の姿である。朝永は、きっと、ただちょっと待ってほしかった。
 じっさい朝永は、ある討議の席でこんな発言をしている。これこれの教育をするとその教科が全員出来るようになる、全員その教科に興味を持つようになる、とすれば、これはちょっと恐ろしくなる。興味を持てない子があると聞いて、ぼくは安心したんです。
      (となか・ゆきとし◎哲学者。)
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☆新刊案内(12月刊行)☆
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●神田明神のこころ
大鳥居信史 編著
四六判/1600円
【内容】神道と日本人の心とは。若者や企業人にも人気の、魅力の神田明神をテーマに、そのすべてが分かる一冊。神田明神の成り立ちや、天下祭の神田祭のことなど、盛り沢山の内容。
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-29950-0/
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●もの ――現代的実体主義の存在論
加地大介 著
四六判/4000円
【内容】現代の物質像の根本的変容に対し、アリストテレス以来の実体主義を洗練、個体・因果・時間に関わる難問に解決の見通しを与え、実在の本性に迫る包括的形而上学理論の構築。
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-32377-9/
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●秘教講義2
ルドルフ・シュタイナー 著 高橋 巖 訳
四六判/4500円
【内容】「霊学自由大学第一学級のための秘教再講義」全7講、「秘教講義」プラハ・ベルン・ロンドン、「クリスマス会議」より三つの講演、訳者による「秘教講義の読み方」を収録。
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-32548-3/
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●雑品屋セイゴオ ZAPPin'YA SEiGOW
松岡正剛 著
四六判/1800円
【内容】オブジェへのフェチを存分に語り尽くしたセイゴオワールド全開の異色の書。120もの「商品」を陳列、ノスタルジックな思い出で味付けした。ウィットの効いたイラスト付。
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-33367-9/
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●楕円形のこころ ――がん哲学エッセンス
樋野興夫 著
四六判/1500円
【内容】こころの苦しみを乗り越え生きがいある人生へ。前向きな考え方と琴線に触れる言葉で、あなたらしく最期まで豊かに過ごす、病理医からの心のメッセージ。
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-71633-5/
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★近刊案内(2019年1月刊行予定)★  http://www.shunjusha.co.jp/coming.html
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『イエスにまなぶ 〈ひろさちやのいきいき人生5〉』
ひろさちや 著
人生を見直すシリーズ最終巻は、イエス・キリストのことばに注目。一神教のキリスト教と多神教の仏教、その相違を超えて明らかになる意外な〈宗教的な生き方〉の共通点。

『往生際の日本史 ――人はいかに死を迎えてきたのか』
小山聡子 著
日本人は古代から「終活」に勤しんでいた! より良き死に際を迎えるため、試行錯誤してきた歴史を見つめなおす。偉人たちの、往生際の物語。

『碧巌の森』
木村太邦 著
禅の代表的な語録『碧巌録』を、当代随一の禅僧が熱く語る。『碧巌の空』につづき、第41則から第55則までを提唱。禅の生きざまを求める人々に贈る、爽快・必読の書。

『山崎弁栄 弥陀合一の念仏』
佐々木有一 著
近代に新たに光明主義を掲げた山崎弁栄の念仏行とはどういったものか。阿弥陀仏へと一体化してゆく修行の階梯を聖者独自の解釈による三十七菩提分法から明らかにする。

『日本仏教と修験道』
宮家 準 著
日本仏教の修行や人々を救済する具体的な方法の中に、民俗宗教である修験道の営みと共通する事項を抽出し、それを通して民俗宗教思想の展開を跡づける。
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-29131-3/

『近代神学の誕生 ――シュライアマハ―『宗教について』を読む』
佐藤 優+深井智朗 著
激動の時代に新しい神学を樹立したシュライアマハーはなぜいま読まれるべきか。神学とは何かをわかりやすく解説しつつ、彼の思想にひそむ現代社会の危機突破の洞察を探る。

『東海道ふたり旅 ――道の文化史』
池内 紀 著
「東海道五十三次」を水先案内にして、長年旅を続けてきた著者が、社会、経済、歴史、技術、芸能、風俗などあらゆる視点で道をながめた、珠玉の文化論。カラー図版多数。
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-44421-4/

『貧者のホスピスに愛の灯がともるとき ――山谷のひとびととともに』
山本雅基 著
ホームレスのためのホスピス「きぼうのいえ」で旅立っていった人々の最後の日々と無償の愛に生きる介護者の奮闘を山谷の風景の中に鮮やかに描き、生と死の意味を問う感動の書。

『走れナース ――「白衣の使者」奮闘記』
齋藤理江 著
長年、看護師として数多の誕生・老い・病い・終末の場に身を置き、いまなお誠心誠意、人の生死に寄り添い、「尼ナース」として活動する破天荒のドキュメント。

『〈雅楽〉の誕生 ――田辺尚雄が見た大東亜の響き』
鈴木聖子 著
近代日本において科学を通して日本音楽の研究に終生取り組み、我々のよく知る〈雅楽〉の概念を作り上げた人物・田辺尚雄。彼の足跡を通して、つくられた〈雅楽〉の真相に迫る。

『エドガー・ヴァレーズ ――孤独な射手の肖像』
沼野雄司 著
ただひたすらに新しい音響の創出のみを志し、同時代の多くの作家・芸術家を魅了した20世紀前衛音楽の旗手。波乱に満ちた生涯と比類なき創作の軌跡を追った日本語初の本格的評伝。
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-93214-8/

(※刊行時期は変更となる場合がございます。)


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☆重版情報☆
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1/11(金)『ポリヴェーガル理論入門』3刷出来!

全国の書店様でお買い求めいただけます。小社に直接ご注文される場合は、下記までご連絡ください。

電話番号 03-3255-9611(営業部)


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★100周年フェア開催中!★
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春秋社の常備書店を中心に、創業100周年記念ブックフェアを開催いたしております。ぜひとも、お近くの開催書店へお出かけください。
開催書店は時期・期間・規模などがそれぞれ異なりますので、詳しくは小社または開催書店へお問い合わせください。

◆現在開催中の店舗一覧はこちら → https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/752


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☆webマガジン「web春秋 はるとあき」☆
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2018年6月より小社のwebマガジン「Web春秋」が「web春秋 はるとあき」として、装い新たに生まれ変わりました!
『春秋』でご好評いただいていた連載陣(※)を加え、充実の内容をお届けします。

https://haruaki.shunjusha.co.jp

☆Close-up! この一冊☆

『ノマド――漂流する高齢労働者』(ジェシカ・ブルーダー 著 鈴木素子 訳)
https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/1395

『慈悲の瞑想――慈しみの心』(B・H・グナラタナ 著 出村佳子 訳)
https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/1401

★好評連載中★
「間合いとは何か」諏訪正樹・伝 康晴・坂井田瑠衣・高梨克也
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/665

「人と鳥の文化誌」細川博昭
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/649

「ソウセキ・コード」古山和男
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/636

「書庫冒険譚」川崎昌平
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/639

「やさしい気持ち」今井田博
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/637

「菌は語る――ミクロの開拓者たちの生きざまと知性」星野保
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/111

「極楽の原風景」若麻績敏隆(※)
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/105

「チョンキンマンションのボスは知っている――香港のアングラ経済と日本の未来」小川さやか
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/112

「希望のディアスポラ――移民・難民をめぐる政治史」早尾貴紀
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/101

「GEIJUTSU論――藝術2.0をさぐる思考の旅」熊倉敬聡
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/117

「空海とソーシャルデザイン」兼松佳宏
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/115

「〈性〉なる家族」信田さよ子(※)
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/107

「精進料理のこころ」吉村昇洋(※)
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/108

「記憶する体」伊藤亜紗
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/114

「大正・昭和前期の宗教と社会」島薗進(※)
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/106

「イザベラ・バードの見た日本」赤坂憲雄
 https://haruaki.shunjusha.co.jp/categories/118


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□編集後記□
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同時に複数の本の編集を進めるなかで、思いもよらぬリンクを見つけ、はっとさせられることがあります。1月には小社より音楽関係の本が2冊刊行されます。主人公はそれぞれ20世紀前衛音楽の旗手エドガー・ヴァレーズと、近代日本の音楽学者・田辺尚雄。同じ時代に違う分野で活躍した両者ですが、現代音楽の新しい響きを追究した前者と「雅楽」という過去の悠久の響きを追い求めた後者をつなぐのが、音階の半音をさらに半分にした「四分音」という概念です。両者ともに自らの作品の中に積極的に取り入れるということはなかったようですが、当時発案された「四分音記号」に、西洋音楽の十二音平均律の枠組にとらわれない可能性を抱いたのでした。
過去から未来へ、古い年から新しい年へ。2019年もどうぞよろしくお願いいたします。
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□春秋社 メールマガジン□ 毎月25日ごろ配信

発行:株式会社 春秋社
〒101-0021 東京都千代田区外神田2-18-6
Eメール: info@shunjusha.co.jp
ホームページ: http://www.shunjusha.co.jp/
Twitter: https://twitter.com/shunjusha/
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◆書籍のご注文はお近くの書店か小社営業部にお願いいたします。
(TEL:03-3255-9611 FAX:03-3253-1384)
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■バックナンバー
2018年 10月号【Vol.005】
https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/1354
2018年 11月号【Vol.006】
https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/1550

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