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メールマガジン Vol.065

※HTML版はこちらをご覧ください。

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 春秋社 メールマガジン【Vol.065】
   2024年 8月 2日配信
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 巻頭言

 梅雨明けして厳しい暑さとゲリラ豪雨に見舞われ、いつから日本全体が亜熱帯気候になったんだという愚痴がこぼれる昨今です。これも気候変動の結果なのでしょうか?
 気候変動は私たちの経済活動によって発生していますが、その経済活動を支える技術は西洋の技術哲学を背景に成立しています。グローバリゼーションにより、西洋の技術は世界中でスタンダードになっています。それによって世界全体が西洋の技術哲学一色になってしまったのです。
 ハイデガーは世界が西洋の技術哲学一色になることを哲学の終わりと呼びました。まぎらわしい表現ですが、哲学の完成と言うとより分かりやすいでしょうか。広がり尽くして行きつくところまで行ったということです。
つまり、気候変動は西洋の技術哲学が引き起こしていると言えます。ならば、それとは違った哲学に基づくことができたなら、気候変動を止めることができるかもしれません。
 『芸術と宇宙技芸』の著者、ユク・ホイは「宇宙技芸」というコンセプトを立ち上げ、西洋的な哲学とは違った哲学を見いだそうとします。
 宇宙技芸とは世界観と技術の一体性を示していて、たとえば中国医術と五行や気の結びつきのようなものです。宇宙技芸の宇宙は世界観(コスモス)のことで、地球の外の宇宙(スペース)のことではありません。
 『芸術と宇宙技芸』では、ギリシア悲劇のなかにある矛盾を超越する論理と、山水画の技法の裏にある道家の論理が主題になります。
 「無から有へ」のような原因から結果という直線的な思考法ではない、対立しつつも連続している道(ダオ)の思考の現代的意義を読みとっていただければ幸いです。(み)

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■目次■
▼「じんぶん堂」好評連載中!
▼新刊案内(7月刊行)
▼近刊案内(8月刊行予定)
▼重版情報
▼営業部だより

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★「じんぶん堂」好評連載中!★
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出版社と朝日新聞社による、“人文書の魅力を発信していくプロジェクト” 「じんぶん堂(powered by 好書好日)」では書籍紹介や読み物など、魅力的な内容をお届けしています。ぜひご覧ください。※毎週木曜日更新(月3回)

◇7月4日 公開◇
剣の錬金術・東西文化考――和と動の実践的思想(上) → https://book.asahi.com/jinbun/article/15316999
◇7月11日 公開◇
心技体のメソッド――和と動の実践的思想(下) → https://book.asahi.com/jinbun/article/15330222
○書籍はこちらから→ 『剣之術――火と水の結び』

◇7月18日 公開◇
日本統治時代の台湾に生まれた写真家・トウ南光(トウは登におおざと)の生涯 → https://book.asahi.com/jinbun/article/15340235
○書籍はこちらから→ 『[アジア文芸ライブラリー]南光』

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☆ 新刊案内(7月刊行)☆ https://www.shunjusha.co.jp/search/new.html
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●『千日回峰行〈新装版〉』
光永 覚道 著
四六判/256頁/2,200円
比叡山・天台宗に伝わる荒行=回峰行。千日回峰行を満行し、十二年籠山行を遂行した光永阿闍梨が、回峰行とは何か、〈生きる〉とは何かを縦横に語る魅力の〈回峰行大全〉。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393134689.html
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●『『正法眼蔵』「現成公案」提唱』
青山 俊董 著
四六判/192頁/2,090円
『正法眼蔵』冒頭の「現成公案」、あらゆる存在と仏性の関係を細やかに著した道元禅師の代表的著作を、当代随一の禅僧が生き方に結びつけて力強く語り明かす。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393150030.html
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●『[現代哲学への招待] 進化論の射程――生物学の哲学入門〈新装版〉』
エリオット・ソーバー 著 / 松本 俊吉、 網谷 祐一、 森元 良太 訳 / 丹治 信春 監修
四六判/480頁/4,950円
進化論とは一体何か? 進化論にまつわる数々の誤解を解き、進化論が投げかける哲学的問いと、今後も人類に与えつづけるであろう衝撃を明らかにする。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393324158.html
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●『[シュタイナー社会論入門] [3]人智学的共同体形成論』
高橋 巖 著
四六判/404頁/4,400円
シュタイナーによる共同体構想はどのようなものであったか。人智学協会再編に関わる重要な講義「共同体を人智学的に形成するために」(1923年)他を今日的視点から読み解く。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393325704.html
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●『芸術と宇宙技芸』
ユク・ホイ 著 / 伊勢 康平 訳
四六判/528頁/4,950円
テクノロジーがもたらす破局を回避するための新しい始まりを求めて、西洋の芸術にある悲劇者の論理と中国の芸術にある道家の論理を取りだし、現代技術と芸術の関係を問う。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393341230.html
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●『慈悲の瞑想――慈しみの心〈新装版〉』
バンテ・ヘーネポラ・グナラタナ 著 / 出村 佳子 訳
四六判/256頁/2,750円
自己から他者、そして生きとし生けるものすべての幸せを祈る慈悲の瞑想の基本を、マインドフルネスの大家が仏教経典のに基づきわかりやすく説き明かした完全ガイドブック。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393365779.html
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●『増補版 精神科臨床とは何か――「私」のゆくえ』
内海 健 著
四六判/296頁/3,080円
刊行から約20年。精神医学の学び手に向けて精神科臨床の基礎から実践までを平明に綴った書に「補遺」を加え、あらためて精神科医の役割とは何かを問い直す増補版。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393710852.html
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●『映画館に鳴り響いた音――戦前東京の映画館と音文化の近代』
柴田 康太郎 著
A5判/784頁/9,680円
戦前の東京の事例を手がかりに、サイレント時代からトーキー初期の日本の映画館に鳴り響いた音をさぐる。休憩奏楽や和洋合奏など、弁士や伴奏音楽にとどまらない豊穣な音の文化史。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393930496.html
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●『ヴェルサイユの祝祭――太陽王のバレエとオペラ』
小穴 晶子 著
四六判/272頁/2,970円
「魔法の宮殿」にて、太陽王ルイ14世はバレエやオペラを以て人々を魅了させる。そこで奏でられていた音楽を、作曲家リュリの作品を中心に絵画や文学作品を交えつつ語る。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393930502.html
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●『フランス音楽史〈新装版〉』
今谷 和徳、 井上 さつき 著
四六判/536頁/5,500円
中世・ルネサンスの教会/世俗音楽、ブルボン王朝の宮廷音楽、そして革命と戦争が渦巻く近現代へ――劇的に変化し続ける「フランス」を、音楽を通して一望する。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393930519.html
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♪ 楽譜〈新装版〉♪

●『シューマン集1』
井口 基成 編集・校訂
菊倍判切付表紙/152頁/2,420円
ソナタ 嬰ヘ短調op.11(第1番)/ソナタ ト短調op.22(第2番)/グランド・ソナタ(管弦楽のない協奏曲)ヘ短調op.14(第3番)/プレスト(遺作)/スケルツォ(遺作)
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393918371.html

●『シューマン集5』
井口 基成 編集・校訂
菊倍判切付表紙/128頁/2,200円
こどものためのアルバム op.68(全43曲)/色とりどりの作品 op.99(全14曲)/音楽帳 op.124(全20曲)
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393918418.html

●『ブラームス集2』
井口 基成 編集・校訂
菊倍判切付表紙/192頁/2,860円
スケルツォop.4/バラード集op.10(全4曲)/ワルツ集op.39(全16曲)/ピアノ小曲集op.76(全8曲)/2つのラプソディーop.79/幻想曲集op.116/3つの間奏曲op.117/ピアノ小品集op.118(全6曲)/ピアノ小品集op.119(全4曲)
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393918463.html

●『サン=サーンス集』
森安 芳樹 編集・校訂・運指 / 寺西 基之 解説
菊倍判切付表紙/128頁/3,300円
グルックの「アルセスト」の舞踏曲にもとづくカプリス/ワルツのかたちによる練習曲op.52‐6/アレグロ・アパッショナートop.70/主題と変奏op.97/トッカータop.111‐6/左手のためのブーレおよびエレジーop.135‐4、5/死の舞踏[リスト編曲]op.4
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393918708.html

●『ソナチネ集1』
井口 基成 編集・校訂
菊倍判切付表紙/148頁/2,200円
クレメンティ:op.36‐1~6/クーラウ:op.55‐1~6/ドゥシーク:op.20‐1~3/ディアベリ:op.151‐1~4、op.168‐1~3/ベートーヴェン:No.4~6[WoO 51, Anh.5 no.1,2]
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393918869.html

*今月の営業部イチオシ本*

●『市民社会論の再生――ポスト戦後日本の労働・教育研究』
稲葉 振一郎 著
四六判/242頁/2,860円
新自由主義は勝利したのか? マルクス主義の失墜を受けとめつつも、なおも残る有効な洞察を探索し、段階論としての現代社会論を総括、未来の社会科学の展望を開く野心作。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393613061.html

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★ 近刊案内(8月刊行予定)★ https://www.shunjusha.co.jp/search/next.html
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『初期唯識思想と独我論』
源 重浩 著
A5判/480頁/6,600円
唯識思想に触れたことがあれば抱かざるを得ない独我論の疑い。本書は無著・世親のテキストに対する二大注釈の流れを検討し、独我論的系譜と非独我論的系譜に整理する。
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『ゲシュタルト・コーチング――豊かな虚空』
ジョン・リアリー=ジョイス 著 / 陣内 裕輔 訳
四六判/420頁/3,960円
ゲシュタルト療法をコーチングに応用。パフォーマンスやウェルビーイングを高め、可能性を開く実践書。あらゆる瞬間、経験、関係性において自分らしく在ることの意味とは。
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『人も鳥も好きと嫌いでできている――インコ学概論』
細川 博昭 著
四六判/208頁/1,980円
なぜ心が通じあうのか。対人・対鳥関係や日常の中で形作られていく好きと嫌いのメカニズム。幸せな日々を共に過ごすために知っておいてほしいインコたちの心、感情、個性。
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『恋愛しない私でも『源氏物語』は楽しめますか』
西原 志保 著
四六判/248頁/2,200円
『源氏物語』『紫式部日記』、そして現代のドラマや漫画を題材に、セクシュアリティやアイデンティティ、仕事とプライヴェートの境界、家族・結婚のあり方を再考する。
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♪楽譜〈新装版〉♪

・フォーレ全集1
美山 良夫、 藤井 一興 編集・校訂・運指
菊倍判切付表紙/128頁/2,860円
夜想曲集(全13曲)
・フォーレ全集3
美山 良夫、 藤井 一興 編集・校訂・運指
菊倍判切付表紙/136頁/2,860円
主題と変奏op.73/即興曲(全6曲)op.25、31、34、91、102、86bis/前奏曲op.103(全9曲)/マズルカop.32
・スクリャービン全集3
伊達 純、 岡田 敦子 編集・校訂・運指
菊倍判切付表紙/112頁/2,860円
練習曲集:12の練習曲op.8/8つの練習曲op.42/3つの練習曲op.65

(※刊行時期は変更となる場合がございます。)

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☆ 重版情報 ☆ https://www.shunjusha.co.jp/news/nc3760.html
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『人生の意味の哲学入門』
森岡 正博、 蔵田 伸雄 編
四六判/320頁/2,420円
「私の人生に、生きる意味はあるのか?」この問いを分析哲学的に研究する21世紀英語圏の新しい議論を紹介しつつ、実際に探究する。【重版4刷製作中!】
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393333952.html
☆日本テレビ系列朝の情報番組「ZIP!」にて2024年7月18日(木)に紹介され大反響!☆
「東大生に聞いた運命の一冊」 「時間管理がうまくなる哲学入門書」として本書が紹介されました!

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□営業部だより□
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 小社は1918年8月22日、神田豊穂、古館清太郎、加藤一夫、植村宗一(直木三十五)らにより創立され、今年で106年を迎えます。これもひとえにみなさまのご愛顧とご支援によるものと深く感謝いたしております。
 本年8月22日(木)は創立記念日のため休業とさせていただきます。みなさまにはご不便をおかけいたしますが、ご理解を賜りますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
 今後とも変わらぬお引き立てのほどよろしくお願い申し上げます。これからの春秋社にもぜひご期待ください。(E)
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□春秋社 メールマガジン□ 毎月1回(第1金曜日)配信

発行:株式会社 春秋社
〒101-0021 東京都千代田区外神田2-18-6
ホームページ: https://www.shunjusha.co.jp/
Twitter: https://twitter.com/shunjusha/
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■バックナンバー
【Vol.064】 2024年 7月 5日 配信 → https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/8189
【Vol.063】 2024年 6月 7日 配信 → https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/8132
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