メールマガジン Vol.070
※HTML版はこちらをご覧ください。
------------------------------------------------
春秋社 メールマガジン【Vol.070】
2025年 1月 3日配信
------------------------------------------------
巻頭言!
あけましておめでとうございます。新しい年、2025年の始まりであります。元号だと令和7年、令和とともに歴史を刻むわが春秋社は創業107周年。ラッキーセブンですから、何かいいことがあるに違いありません。いや、2024年のはじまりがあの能登半島地震で、燃えさかる輪島の町、横倒しになったビル、隆起し傾いた海岸、割れた鏡のようにぐしゃぐしゃになった道路といった衝撃的な光景の連続でしたから、今年こそは「いいことがあってほしい」と心から願い、かつ祈るしだいであります。
弊社の視点で2024年を少しく回顧いたしますれば、アジアの気鋭の文学作品を邦訳し刊行していく「アジア文芸ライブラリー」は多くの注目を集め、第1回刊行のツェリン・ヤンキー『花と夢』はみごと 第61回日本翻訳文化賞を受賞しました。また、 柴田康太郎『映画館に鳴り響いた音』も 第46回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞するなど、弊社の出版物が高く評価された年でありました。そのほか 山野弘樹『VTuberの哲学』や ユク・ホイ『芸術と宇宙技芸』といった話題作を刊行できたことにも、いささかながら誇りをおぼえるものであります。
本年もアジア文芸ライブラリーからは『至上の幸福をつかさどる家』『アイダホの奇妙な果実』『風のいたずら』などの傑作を続々と刊行するほか、仏教・音楽・心理・哲学思想など幅広いジャンルにわたって意欲作を刊行していく予定であり、1月早々からシュライバー『クラウディオ・アバド』や戸谷洋志『責任と物語』といった作品を世に問うていきます。カラヤンの後継者としてベルリン・フィルを率いたアバドの人物や音楽観を追求する前者と、現代の哲学者フランクファートやチャールズ・テイラーらの理論を駆使して「責任」という哲学の難問を探究する後者、いずれもみなさまの期待を裏切らないエキサイティングな一冊と自負いたしております。ぜひご注目いただきたいと思います。
本年も弊社は良作を続々と刊行していく所存でございますので、みなさまの変わらぬご厚情をこいねがい奉りますと同時に、世界が平和に満ち、みなさまの生活が安寧で幸福にあふれたものでありますよう、こころからお祈り申しあげております。(K2)
------------------------------------
■目次■
▼webマガジン「web春秋 はるとあき」
▼「じんぶん堂」好評連載中!
▼新刊案内(12月刊行)
▼近刊案内(2025年1月刊行予定)
▼営業部だより
━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ webマガジン「web春秋 はるとあき」☆ https://haruaki.shunjusha.co.jp/
━━━━━━━━━━━━━━━━
●Close-up! この一冊●
○『社会主義・経済計算・起業家精神』を読む[1] 主観主義による社会主義批判 岩倉竜也
→ https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/8511
━━━━━━━━━━━━━━━━
★「じんぶん堂」好評連載中!★
━━━━━━━━━━━━━━━━
出版社と朝日新聞社による、“人文書の魅力を発信していくプロジェクト” 「じんぶん堂(powered by 好書好日)」では書籍紹介や読み物など、魅力的な内容をお届けしています。ぜひご覧ください。※毎週木曜日更新(月3回)
◇12月5日 公開◇
ミュージカルの解剖学――あるいはジェリクル・キャッツとつきあう方法(1) → https://book.asahi.com/jinbun/article/15523951
◇12月19日 公開◇
ミュージカルの解剖学――あるいはジェリクル・キャッツとつきあう方法(2) → https://book.asahi.com/jinbun/article/15534759
書籍はこちらから→ 『ミュージカルの解剖学』 https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393932360.html
◇11月21日 公開◇
終活で絶対にやっておかなければならないことは、2つだけ → https://book.asahi.com/jinbun/article/15500550
書籍はこちらから→ 『迷惑かけてありがとう――終活から集活へ』 https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393334072.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★新刊案内(12月刊行)★ https://www.shunjusha.co.jp/search/new.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●『今日は何の日? まるこの日めくり仏教小咄』
露の 団姫 著
四六判/404頁/2,420円
テレビでも活躍する落語家兼天台宗尼僧のまるこさんが1年366日(うるう日を含む)それぞれの「〇〇の日」をもとに1日1つ主に仏教に絡めたクスリとくる小咄をお届け。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393139073.html
------------------------------------
●『[人智学のパースペクティヴ] [1]霊界から社会へ到る道』
ルドルフ・シュタイナー 著 / 高橋 巖 訳
四六判/338頁/3,960円
シュタイナーの主要なテーマ(宇宙的霊性、キリスト衝動、ルツィフェル&アーリマン、カルマ)を題材にした講演・論考を集成。言語論やローゼンクロイツに関する論考も収録。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393325667.html
------------------------------------
●『福岡正信の百姓夜話――自然農法の道〈新装版〉』
福岡 正信 著
四六判/328頁/2,970円
人智を捨て、無為自然への回帰を標榜する福岡哲学の出発点となった名著の復刊。「無の思想」の実践として、独自の「自然農法」の可能性と進むべき道を縦横無尽に説き明かす。〈改題新装版〉
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393741603.html
------------------------------------
●『福岡正信の自然に還る〈新装版〉』
福岡 正信 著
四六判/488頁/3,960円
自然に仕え、自然と共生する「農」を考える。不耕起、無肥料、無農薬、無除草による「自然のまま」の画期的な取り組みが、昨今、深刻化する地球的規模の砂漠化を救う道となる。〈改題新装版〉
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393741610.html
------------------------------------
●『聴取の詩学――一枠と出来事 庄野進音楽美学論集』
庄野 進 著
四六判/440頁/4,620円
ジョン・ケージを中心とした現代音楽批評に、生前さまざまな媒体に発表してきた論考を加え、前衛芸術から生活空間にいたるまで、音と環境についての思索の系譜をたどる。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393930526.html
♪楽譜〈新装版〉♪1点
・フォーレ全集[4]――バラード ヴァルス・カプリス 無言歌 小品集
美山 良夫、藤井 一興 編集・校訂・運指
菊倍判切付表紙/128頁/3,080円
バラード Op.19
ヴァルス・カプリス 第1番 Op.30
ヴァルス・カプリス 第2番 Op.38
ヴァルス・カプリス 第3番 Op.59
ヴァルス・カプリス 第4番 Op.62
無言歌 Op.17(全3曲)
小品集 Op.84(全7曲)
フォーレのピアノ音楽とエディション
作品と演奏
校訂ノート
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393918579.html
*今月の営業部イチオシ本*
●『[アジア文芸ライブラリー]美は傷』
エカ・クルニアワン 著 / 太田 りべか 訳
四六判/544頁/4,400円
三月のある週末の夕暮れ時、デウィ・アユは死後二十一年にして墓場からよみがえった――。
オランダ植民地時代末期にジャワ島南部の架空の港町ハリムンダに生まれた娼婦デウィ・アユとその一族を襲った悲劇。植民地統治、日本軍による占領、独立、政変と弾圧といった暴力の歴史を軸に、伝説、神話、寓話などが渦巻く奇想天外な大河小説。世界35カ国以上で刊行されたマジックリアリズム文学の傑作。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393455111.html
━━━━━━━━━━━━━━━━
★ 近刊案内(2025年1月刊行予定) ★ https://www.shunjusha.co.jp/search/next.html
━━━━━━━━━━━━━━━━
●『山岳信仰と修験道』
鈴木 正崇 著
四六判/440頁/4,400円
明治政府の神仏判然令で大きく崩壊した、山岳信仰の歴史と民俗をたどり、修験道の生成と展開を、民俗学・宗教学・歴史学・人類学等の広範な視点から考察した総合的研究書。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393292068.html
------------------------------------
●『修験道大系――歴史・思想・儀礼』
宮家 準 著
四六判/304頁/3,300円
修験道の基本を一冊にまとめた最適の概説書。日本宗教史上からとらえた歴史編、他界観・人間観などをまとめた思想編、供養法・峰入修行などをまとめた儀礼編の3部構成。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393292075.html
------------------------------------
●『〈動物のいのち〉と哲学〈新装版〉』
コーラ・ダイアモンド、 スタンリー・カヴェル、 ジョン・マクダウェル、 イアン・ハッキング、 ケアリー・ウルフ 著 / 中川 雄一 訳
四六判/248頁/3,520円
人は動物をどう扱うべきか。米哲学会の巨匠カヴェルや、分析哲学の俊英マクダウェル、科学哲学者ハッキングらが動物と人間の倫理的関係をめぐって根源的思索を展開。
------------------------------------
●『『純粋理性批判』を立て直す――カントの誤診1』
永井 均 著
四六判/384頁/3,520円
カントの『純粋理性批判』を引用し、それにコメントしていく形でカントの画期的な素晴らしさを示しつつも、永井哲学の独在論からその議論の不適切さや難点を指摘する。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393324172.html
------------------------------------
●『[人智学のパースペクティヴ] [2]エジプトの神話と秘儀』
ルドルフ・シュタイナー 著 / 高橋 巖 訳 / 飯塚 立人 編
四六判/304頁/3,960円
シュタイナーはエジプト文化をどのように見ていたのか。現代という時代を知ることはエジプト時代を知ることにほかならない。古代と現代を往還するダイナミックな人智学的考察。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393325674.html
------------------------------------
●『責任と物語』
戸谷 洋志 著
四六判/224頁/2,200円
私たちは、人生という物語を生きている。人格を通じて省察することが責任を引き受けることであり、物語的責任は他者との許しと約束によって、支え合う関係へと深めていく。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393334102.html
------------------------------------
●『〈生きる意味〉を求めて〈新装版〉』
ヴィクトール・E・フランクル 著 / 諸富 祥彦 監訳 / 上嶋 洋一、 松岡 世利子 訳
四六判/224頁/2,530円
繁栄のさなかに拡がる虚無感は、何に由来しているのか。スポーツ、セックス、出会い、そして死といった現代的な課題を取り上げ、“生きる意味”という光の回復を訴える。
------------------------------------
●『日本遊歩録――旅の風景』
佐子 武 著
A5判/370頁/2,200円
日本各地を旅してきた著者が独特の人生観を背景に、自ら撮影した数々の写真とともに語る旅の醍醐味。とりわけ茨城や千葉など観光地とは思われぬ地方の意外な魅力が満載。
------------------------------------
●『セヴラック 追憶の変奏曲――全ピアノ作品とその創作思想』
深尾 由美子 著
A5判/360頁/3,850円
近代南フランスを代表する作曲家セヴラック。その創作思想を追い、全ピアノ作品を解説するとともに、独自の和声法への詳細な分析を加える。演奏と鑑賞のためのガイドブック。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393932353.html
------------------------------------
●『クラウディオ・アバド――静かな革命家』
ヴォルフガング・シュライバー 著 / 杉山 有紀子 訳
四六判/354頁/3,630円
カラヤン後のベルリンフィルの芸術監督として一時代を築いたアバド。現代音楽への取り組みや若手の積極的な育成など、その華々しいキャリアと、静かに燃える芸術の根源に迫る。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393936122.html
------------------------------------
●『今日から変わるピアノ――からだ、こころ、テクニック』
宇治田 かおる 著
A5判/176頁/2,420円
もっとラクに弾くには? 自分に合った自然な身体の使い方をわかりやすくアドバイス。ピアノを弾く身体のメカニズムと適切なテクニック、弾きごこちを科学するレッスン。
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393936146.html
------------------------------------
♪楽譜〈新版〉♪
・『[新版]リスト ピアノ作品集[3]――練習曲集』
井口 基成 編集・校訂・運指 / 近藤 嘉宏 解説
菊倍判切付表紙/240頁/3,300円
超絶技巧練習曲集(全12曲) S.139
パガニーニによる大練習曲集(「ラ・カンパネラ」を含む全6曲) S.141
3つの演奏会用練習曲 S.144
2つの演奏会用練習曲(「森のささやき」を含む) S.145
新版に寄せて
解説
フランツ・リストのピアノ音楽
楽曲解説
〔楽譜212頁+解説26頁〕
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393918258.html
♪楽譜〈新装版〉♪
・シマノフスキ全集[3]
森安 芳樹、 田村 進 編集・校訂・運指
菊倍判切付表紙/160頁/4,180円
中期の作品:メトープop.29/12の練習曲op.33/仮面劇〔マスク〕op.34/ソナタ第3番op.36
・アルベニス集[2]
森安 芳樹 編集・校訂・運指 / 濱田 滋郎 解説
菊倍判切付表紙/152頁/4,180円
イベリア第3巻:1)エル・アルバイシン 2)エル・ポロ 3)ラバピエース/イベリア第4巻:1)マラガ 2)ヘレス 3)エリターニャ/ナバラ
(※刊行時期は変更となる場合がございます。)
━━━━━━━━━━━━━━━━
□営業部だより□
━━━━━━━━━━━━━━━━
謹んで初春のお慶びを申し上げます。みなさまのご愛顧とご支援により、2025年、小社は107年目の出版活動に邁進いたします。あらためて、平素よりのご厚誼に厚く御礼申し上げます。
昨年は「文学を通じてアジアのこれからを考える」をテーマとして、2024年4月より始まった新たなシリーズ〈アジア文芸ライブラリー〉の他、『人生の意味の哲学入門』、『VTuberの哲学』、『ミュージカルの解剖学』などなど、話題となった本が多数あります。
これからも、みなさまのご期待に添うべく精一杯努力してまいりますので、ご支援ご厚情を賜りますようお願い申し上げます。本年も変わらぬご愛顧のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げます。(E)
━━━━━━━━━━━━━━━━
□春秋社 メールマガジン□ 毎月1回(第1金曜日)配信
発行:株式会社 春秋社
〒101-0021 東京都千代田区外神田2-18-6
ホームページ: https://www.shunjusha.co.jp/
X(旧Twitter): https://x.com/shunjusha
web春秋 はるとあき: https://haruaki.shunjusha.co.jp/
◆表示価格はすべて税込です
◆書籍のご注文はお近くの書店か小社ウェブサイトをご利用ください
(TEL:03-3255-9611 FAX:03-3253-1384)
━━━━━━━━━━━━━━━━
■バックナンバー
【Vol.069】 2024年 12月 6日 配信 → https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/8564
【Vol.068】 2024年 11月 1日 配信 → https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/8452
━━━━━━━━━━━━━━━━
※このメールは、以下の方に配信しております
・小社ウェブサイトほかにて12月25日までにメールアドレスをご登録いただいた方
・12月25日までに小社に届いた愛読者カードにメールアドレスをご記入いただいた方
・小社ウェブサイトにて書籍をお買い上げいただき、メールアドレスをご記入いただいた方
◇メールマガジンの配信停止は こちら から
https://www.shunjusha.co.jp/company/cc1920.html