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アルス・ピヤニカ――鍵盤ハーモニカの楽堂 南川朱生(ピアノニマス)

世紀末の鍵盤ハーモニカ

 19世紀のヨーロッパにおいて、オーケストラやアンサンブルの中で代替楽器としての役割を担い、さらにはインフルエンサーマーケティングによって商業的な成長を遂げた鍵盤ハーモニカ。今回はそんな鍵盤ハーモニカがいかにして世紀を跨ぎ、現代まで生き残っていったかを追っていきたいと思います。

 

凪の時代のハルモニコール

 前回ご紹介した「アルモニフォン」が誕生してから約15年間に、バンドネオンやアコーディオン、コンサーティーナといったフリーリード楽器たちの開発、改良、模造品、特許取得……などなどが雪崩のように押し寄せてきます。その最中「オーボエ風の唄口のついたレバー式のフリーリード吹奏楽器」といった、鍵盤ハーモニカに近しいものがいくつか姿を表すものの、アルモニフォンほどのビッグウェーブはなかなかやってきません。

(続きは書籍でお楽しみください)

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著者略歴

  1. 南川朱生(ピアノニマス)

    1987年生、東京都在住、元IT企業の銀座OL。日本を代表する鍵盤ハーモニカ奏者・研究家。世界にも類を見ない、鍵盤ハーモニカの独奏というスタイルで、多彩なパフォーマンスを行う。

    所属カルテット「Tokyo Melodica Orchestra」は米国を中心にYoutube動画が35万再生を記録し、英国の世界的ラジオ番組classic fmに取り上げられる。研究事業機関「鍵盤ハーモニカ研究所」のCEOとして、大学をはじめとする各所でアカデミックな講習やセミナーを多数実施し、コロナ禍で開発したリモート学習教材類は経済産業省サイトに採択・掲載される。東京都認定パフォーマー「ヘブンアーティスト」資格保有。これまでにCDを10作品リリースし、参加アルバムはiTunesインスト部門第二位を記録。楽器の発展と改善に向け多方面で精力的に活動している。趣味は日本酒とテコンドー。

    【オフィシャルサイト】https://akeominamikawa.com
    【鍵盤ハーモニカ研究所】https://melodicalabo.com

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