前回は、最古の鍵盤ハーモニカと、同時代に生まれた鍵盤ハーモニカ「風」の楽器たちを紹介してきました。引き続き、想像力を掻き立てられる19世紀の楽器たちにスポットをあて、その成長を見ていきたいと思います。

ウィーンのオルゴール職人によるお洒落な「ラケット」

　オーストリア・ウィーンの発明家⁽¹⁾兼オルゴール職人のペトルス・ペックマン（Petrus Peckmann）は、まるでお洒落な喫茶店のコーヒーケトルのような、口吹きのフリーリード楽器を開発しました。 

（続きは書籍でお楽しみください）