
ときに空を舞い、ときに歌をうたい、ときに色彩ゆたかな羽を纏う鳥。世界中のありとあらゆる土地に生息するこの夥しい種類の鳥たちは、その起源や進化の謎、多彩な形態、さえずりの美しさから、はるかむかしから現在に至るまで、ひとびとの心を惹きつけ、古今東西のさまざまなテクストに、その姿が描かれ、記録されてきた動物であると言えるだろう。この連載では、鳥の「歌」がどのように作家によって聞かれ、音楽家によって追求されてきたのか、いくつかのテーマにもとづいて、テクストの森の中で鳥の声に耳を澄ますように、紐解いてゆきたい。
なぜ近親相姦と呼ばないか
〈性〉なる家族 信田さよ子
神話に登場する鳥と、神話時代の鳥観
人と鳥の文化誌 細川博昭
すぐれていることと表裏一体の難しさ
ギフティッドの居場所をつくる――その理解と受容から 角谷詩織
母からの性的まなざし
〈性〉なる家族 信田さよ子
カワイイ雅楽
驚愕の雅楽 カニササレアヤコ
狂牛病パニック――戦慄するヨーロッパ
〈メイド・イン・ジャパン〉の食文化史 畑中三応子
ジュウシマツ 『鳥を読む』追章 細川博昭
共に考え、共に感じる人――追悼・高橋巖/飯塚立人
夢のモダンライフとその痕跡——表参道ヒルズ同潤館
戦後を譲りわたす——日本の「モダン・ムーブメント」建築史 岸佑
父は娘を殴ってはいけない、性的存在として見てはならない
〈性〉なる家族 信田さよ子