【イベントレポート】9月21日『労働者のための漫画の描き方教室』刊行記念トーク&サイン会@文禄堂高円寺店
おかげさまで重版もかかりました!川崎昌平先生の『労働者のための漫画の描き方教室』。
9月21日に文禄堂高円寺店さんで『労働者のための漫画の描き方教室』刊行記念トークイベントが開催されました。
来られなかった方にもイベントの雰囲気を味わっていただければと思い、その様子を編集部Yがレポートいたします。
会場の文禄堂高円寺店は、高円寺駅北口を出てすぐのオシャレな書店さんです。漫画も多く、今回のイベントにはうってつけの場所です。
先生のテーブルに春秋社特製の人形をセッティング。
いまのところイベントでしか見られない貴重なお人形です。髪の毛と丸みがポイント。
たくさんのお客様にご来場いただきました。
イベントのメインテーマはずばり「ネーム不要試論」。
本書の第7章「漫画を素早く描くための諸技術」でも言及しているテーマですが、より深掘りした解説を聞くことができました。
大前提として、この「ネーム不要試論」は「労働者」にむけてのメッセージであることが重要です。ここでいう「労働者」は言うまでもなく「労働」をしているため、表現にかける時間もなければ、「作業」の苦しみもなんとなく知っている人たちのことになるかと思います。
同じことの反復といった「作業」は、苦しみを生み出しがちです。「いつ終わるのかな…」なんてことを感じるのは、退屈ともいえるかもしれません。
絵を描くということは作業になりやすく、ネームを描くことで先が予想できるようになるため、よりいっそう作業らしくなってしまうおそれがある、ということだそうです。
そこで、「作業」じゃない絵画とは何なのか? ということで、モーリス・ルイスの例などを挙げて説明してくれています。川崎先生が芸大生だったころ、モーリス・ルイスを真似してキャンバスを丸めて上から絵の具を垂らしたりしたなんてエピソードも。
川崎先生自身の漫画も、まずはイラストを描いて、コマをきめて、あいたところにセリフを入れる…という工程で作られているとのこと。実は『労働者のための漫画の描き方教室』はレイアウトも川崎先生御自身でつくられています。どんなふうにイラストとセリフと文章を組み合わせているのかに注目して読んでいただくと、さらに面白く読めるかもしれません。
その場で考え、その場で変更しながらつくる。
「ネーム不要試論」は「イレギュラーにつよくなる」、「編集者や読者に依存しない心が手に入る」ことにつながるなど、日常生活への汎用性まで教えてくれました。
このあたりからトークはヒートアップ。編集者や読者のために漫画を描いているわけではない!描き手が気持ちを込めて描いた作品を編集者ごときが「だめ」だなんて言えるわけがないし、「こうしたら読者にウケる」というのは表現ではない!という強い思いを熱く語ってくれました。
川崎先生の熱い思いに励まされた方も多かったのではないでしょうか。働きながら漫画を描くことは、私にもできるはずだという気持ちになりました。また、これからどんな本を世に出していくのか。私達も一作り手として叱咤激励されました。
終了後はサイン会も行いました。
川崎先生のサインは、あのキャラクターを描いてくださるんですよ。
文禄堂高円寺店の壁にもイラストを描いていただきました。ご来店の際はチェックしてみてくださいね!
雨にもかかわらず大盛況だった今回のイベント。働きながら漫画を描くためのモチベーションがかなりあがりました!誰でも今すぐにできるのが漫画。ご興味を持った方はぜひ本書『労働者のための漫画の描き方教室』もよろしくお願いいたします。
雨の中お越し下さったたくさんのお客様、素敵な空間を提供してくださった文禄堂高円寺店さま、そして川崎昌平先生、ありがとうございました!
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